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なぜ雨漏りするのか

住宅は本来雨漏りをしない設計になっています。

しかし多くのお施主さんが雨漏りに悩んでいます。
では、なぜ雨漏りが起こってしまうのでしょうか?

その原因を探ってみましょう。
雨漏りの原因は大きく分けて3つ考えられます。

それは、『設計上の不備』・『施工管理上の不備』・『施工の不備』に大別されます。
それぞれ『設計事務所』・『工務店』・『防水業者』という位置付けになります。

原因その1 : 設計上の不備

近年ではデザイン性に優れた住宅が増加してきています。
デザインを重視するあまり、ひさし部分を大きく減らしたり、天窓やベランダ、壁付け部材の増加で雨がかりする場所が圧倒的に増加しています。これは、従来よりも防水という観点で優れた知識と技能を必要とするということです。

しかし現状はどうでしょうか?

住宅の建築費用は年々下がり続けています。必要とされる技術は上がるのに対してそれに対応するコスト面が反比例しているのが現状です。
個性的なデザインや複雑な雨じまいを要する建物に必要なもの。それは優秀な施工管理体制を持つ建設会社と技術力、知識のある防水業者がタイアップして初めて質の高い住宅が完成します。


勾配不良によって水たまり、シート防水の目地から雨漏りが発生しています。

シート防水の目地はシーリング材にて抑えてあり、定期的なメンテナンスと補修が必須です。
防水の不備だけでなく建材への知識の有無で漏水する可能性があります。

シート目地部からの漏水。
下地のコンクリートは長年にわたって湿気を含んでしまっています。
室内の湿度が高く成っていました。

※近年の高気密住宅では内部の水分が乾燥しにくく、雨漏りによって構造の腐食やシロアリなどの2次災害を併発させます。

     屋上の雨漏り。雨水が壁にたれてきています。              雨漏れで内部の柱が腐ってきています。


原因その2 : 施工管理上の不備

住宅の雨漏り対策には雨じまいと防水という観点があります。
雨じまいは防水以前の問題で、雨が入りにくい構造にするということです。雨じまいがおろそかであると、完璧な防水層を作っても雨漏りする可能性もあります。

近年では安価で取り扱いやすいシーリング剤や防水シートという建材があります。これらは非常に便利な材料ではありますが、長期的な防水機能を約束する物ではありません。これらの便利な防水剤に頼ったケースが増えてきています。

しかし本当に大切なのは漏れない雨じまいをするということです。雨が入りにくい構造にすることが大切です。設計上の不備が設計段階の不備であるとすれば、雨じまいの不備は設計管理上の不備であるケースが多いです。

板金の脳天釘打ちなどで安易にシーリング剤で止めるケースなどはその典型です。これでは10年単位での防水効果は期待できません。

透湿防水シートの貼り順を間違えただけで水漏れした例もあります。
また本来水が逃げるべき箇所に別の専門施工業者がシーリング材を打ったが為に水の逃げが出来ず、室内に漏水したケースがあります。


天井バルコニーの漏水によって、
天井材が下がってきています。
1日で約1リットルもの漏水が確認されました。


原因その3 : 施工の不備

これは防水の現場施工上のミスです。
施工の不備は防水専門施工業者の責任です。

現場施工上のミスは、「防水剤に対する知識不足からくるもの」と「技能不足からくるもの」の2つに分かれます。
近年急速に建材や防水剤が進化していますが、昔ながらのやり方にこだわって、新しい知識と技能を吸収できない業者が存在することも事実です。

古い考え方と新しい考え方
建築の業界ではメーカーの努力によって絶えず新しい建材の登場と衰廃を繰り返してきました。
新しい建材については新しい施工方法が必要になります。そのため、設計者、管理者、施工者がそれぞれ知見を持っていなければなりません。
実際はどうでしょうか?大多数の優良な会社に比較して知識がない業者が存在しクレームを頻発させているのが現状です。


右の写真は、防水目地に安価なシリコン系のシーリング剤を塗布した例です。
シリコン系のシーリングは安価ではありますが、表面密着性が悪いため、防水下地には全く適しません。防水下地に適するのは密着性の高い、ポリウレタン系シーリング材になります。ただ、これは万能ではありません。ポリウレタン系シーリング材は耐候性が悪く、そのままでは太陽光の紫外性等で急速に劣化します。
下地にはこうした適正をもつポリウレタン系シーリング、上には耐候性の高いシリコーン、塗装を上からかける場合、改質シリコーン(変成シリコーン)というように適材適所に配置するべきです。


防水材のチョイス
FRP防水には下地の種類、樹脂の種類、トップコートの種類など多岐多様にわたっています。

かつて優秀な職人はその技能を極限まで高めることが至上とされてきました。現代ではこれに加えて数ある建材、防水材の選択もふくめて最適解を求めるのが現代の職人の姿だと思います。

新しい建材の中には古い建材からグレードアップした物があり、そうした新しい優れた建材を使用すること。
そして新しい建材を取り入れる為に日々学習することは優秀な職人の当然の条件に成ってきたとおもいます。

昔ながらの職人芸プラス新しい建材にたいする知見が備わってこそはじめて優秀な職人と言えるのだと思います。


ホームセンターにある1液水系の塗膜防水材での補修。あくまで表面劣化に対する補修であり、3ヶ月後に漏れてきたケースです。
水系→溶剤系→2液反応硬化型という順に耐候性などがアップします。
溶剤系の塗料を上から塗ると下地の水系塗料を浸食するので、注意が必要です。


日々のメンテナンスについて

以上、施工側からの観点を述べましたが、当然家というのはノーメンテナンスということはあり得ません。
お施主様が愛情をもって日々のメンテナンスに取り組むことが不具合の早期発見や事前の対策になります。

排水溝の周りのメンテナンスやベランダ、屋上の清掃などは日々できるメンテナンスです。
排水溝の詰まりによって水圧が高まり、雨漏れが生じたケースや屋上のゴミをついばみにきた鳥による防水層破断(鳥害)のケースもあります。日々のメンテナンスを怠らないように気をつけましょう。


※綺麗に保たれたベランダの防水、不具合箇所の発見や集中豪雨によるオーバーフロー(水かさ増しによる漏水)を未然に防ぐ事が出来ます。